
1958年大阪府で生まれた東野圭吾さん。
大阪府立大学工学部電気工学科卒業後、日本電装(現デンソー)に入社。
勤務の傍らに書いた『放課後』で江戸川乱歩賞受賞し作家デビュー。
1999年には「秘密」で第52回日本推理作家協会賞(長編部門)受賞。
2006年、「容疑者Xの献身」で第6回本格ミステリ大賞(小説部門)、そして第134回直木賞を受賞。
東野圭吾さんは、学園物・本格推理・サスペンス・パロディ・エンターテイメントなど、
とにかく多彩で、作品を発表する度に前作とは異なる作品を、
これでもかっこれでもかーっ!!と魅せつけてくれます。
飽きない。その一言に全てが集約されます。
私は、本格推理物と、ヒューマンドラマものが大好きです。
そんな東野圭吾さんは、ルックスもとても素敵で・・・
作家とその著作の愛読者を越えたファン心理まで掻き立てられてしまい、
私の一押し作家さんですぅぅぅぅ〜(本筋がかなりずれてますが)
本当にどれをとっても粒ぞろいの作品たちなので、
選べないのですが、敢えて、どーしてもこの一冊と出した私の結論は、
【秘密】です。

(結論が「秘密」って駄洒落じゃありませんよ。)
妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。
妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。
その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密”の生活が始まる・・・。
映画化されましたが、私は映画は見ていません。
秘密って、ええっ??ここに掛かってくるのぉ〜?!
と、まんまと作者の術中にはまり、最後の最後で気づかされ、
途端に滂沱のごとく、涙が止まりませんでした。
この結末は、果たしてハッピーエンドだったのだろうか?
こういう状況の下で、男性は何を思いどう行動するのか。
そして妻は、何を思ってこの決断を下したのか。
夫婦ふたりの、相手を思いやる気持ちはこれで正しかったのかどうか、
全く分かりませんが、こうするしかない、この結末以外には考えられません。
誰にだって秘密のひとつやふたつはあろかと思います。
私の場合には、何でもベラベラしゃべってしまい、
しゃべることで、そのストレスを解消した気分になるたちで、
「秘密」らしい「秘密」は無いのですが、
これは・・・この状況は・・・確かに秘密にせざるをえないし、私だったら秘密にします。
ただ、苦しいし、哀し過ぎます・・・
夫婦の絆、親子の愛、被害者と加害者の問題や旅立ちなど、
様々なテーマに彩られていて、読み応え十分。
私の最も心に残る小説です。
他にもお勧め「東野圭吾」![]()
東野圭吾さんの作品は、本当にどれもがお勧めなので、
以下のチョイスには悩みました。
時生

不治の病を患う息子が、いよいよ最期という場面で、
主人公は妻に、20年以上も前に出会った少年との想い出を語りはじめます。
どうしようもない若者だった主人公が、
「トキオ」と名乗る少年と共に過ごした日々・・・
あり得ないSF的な設定の中で築かれる父と子の親子の絆に心が温かくなりました。
主人公の成長物語としても、その成長過程の緻密な描写にただただ脱帽。
ラストの主人公の一言が、まさに秀逸っ。
最後の一行で泣けますので、
電車でお読みの際は、
ラスト1ページになりましたら後は自宅についてからにしましょう!
どちらかが彼女を殺した

最愛の妹が偽装を施され殺害された。
愛知県警に勤務する兄は、自らの現場検証を元に容疑者を二人に絞り込む。
一人は妹の親友、もう一人はかつての恋人。
殺したのは親友か?恋人か?
これは究極の「推理」小説です。
だって謎解きは無いし、犯人は結局どちらか分からないし・・・
文庫本を愛する私は、文庫で読んだため袋とじの解説があり、
でも解説でも、どちらが犯人かとまたその根拠も掲載されておらず、
なので、気になって気になって、また再読してしまいます。
(そして結局、犯人はどっちなのーっ!!)
超殺人事件推理作家の苦悩

他にもお勧めしたい作品は山ほどあるのですが、
東野圭吾さんは、こんな「魔の手」も持っているということで、
ここであげさせてもらいます。
東野圭吾ファンであれば、
作中に出てくる作品名を見て大笑いできること間違いなしですし、
ミステリ作家ファンにも、笑いのツボが各所に散りばめられていて、
この皮肉には苦笑いの連続です。
電車で読むのは危険です。
(事実私は読んでいる最中に、
窓に映る自分がだらしなくニヤニヤしているのを見てしまい。
断腸の思いで、続きを自宅に持ち帰りました。)
1年に一度は読んでしまうノルウェイの森